糖尿病
血中から細胞に糖を取り込む働きをする膵臓のホルモンであるインスリンが不足し、高血糖、尿糖を呈する状態です。
- 1型糖尿病は膵β細胞がウイルスや自己免疫の機序で破壊され、インスリンの分泌が低下した状態で、若年者に時々みられ生涯にわたってインスリンの注射が必要です。その頻度は日本人で糖尿病患者の5%以下です。
- 大部分は成人にみられる2型糖尿病で、過食、肥満、運動不足を基礎に成人後に発症し推定患者740万人、予備軍を入れると1620万人とも言われ、日本人10人に1人以上です。
- 人類は飢餓に耐えるように進化してきました。特に日本人は農耕民族で節約遺伝子が多く、少しの過食、肥満、運動不足で糖尿病を発症しやすいと言われています。
【診断】
- 尿糖と高血糖(空腹時 126 mg / dl 以上、随時血糖 200 mg / dl 以上)
- HbA1C 6.5 %以上
- 糖負荷試験で2時間値 200 mg / dl 以上
【合併症】
高血糖の結果、全身の大小の血管に動脈硬化を引き起こします。合併症があるから
糖尿病が重要で治療の必要があると言っても過言ではありません。
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1.大血管合併症
- 虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)
- 脳血管障害(脳梗塞、脳出血など)
- 閉塞性動脈硬化症(下肢壊疽など)
- 解離性大動脈瘤
2.細小血管合併症
- 糖尿病性網膜症(眼底出血、失明)
- 糖尿病性腎症(腎不全→人工透析)
- 糖尿病性神経症(しびれ、めまい、感覚鈍磨)
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【治療】
1. 食事療法 カロリー制限、バランスのとれた食品
2. 運動療法 歩行、ジョギング、水泳などの有酸素運動を定期的に続ける
3. 薬物療法
@ 血糖降下薬
- SU製剤(膵からのインスリン分泌を刺激:ラスチノン、グリミクロン、ダオニール、アマリールなど)
- α-グルコシダーゼ阻害薬(小腸からの糖吸収を遅らせる:グルコバイ、ベイスンなど)
- ビグアナイド剤(肝臓での糖新生を抑制:ジベトス、メルビンなど)
- チアゾリジン誘導体(インスリン抵抗性を改善:アクトス)
- 速効型インスリン分泌促進薬(膵からのインスリン分泌を刺激:SU製剤より吸収、血中からの消失が速い:ファステイック、スターシス、グルファスト)
- インクレチン(消化管ホルモンGLP-1,GIP)(膵β細胞からからのインスリン分泌を刺激と膵α細胞からのグルカゴン分泌を抑制):DPP-4阻害薬(ジャヌビア、グラクティブなど)GLP-1受容体作動薬(ビクトーザ)
A インスリン製剤
- 初期には家畜や動物由来の製品でしたが、最近は遺伝子組み換えによるヒトインスリンの合成製剤が使用されています。
- 超速効型、速効型、混合型、中間型、持続型など作用時間による種類があります。
- 注射器もペン型で自己注射がしやすくなっています。
- 自己注射も可能ですが、注射の量、部位に注意し自己血糖測定をしながら低血糖に注意が必要です。
【図の引用】
- あなたの動脈硬化 監修:松澤佑次(大阪大学)企画・制作:ファーマインターナショナル
- 循環器スーパーイラストレーッション 監修:矢崎義雄(東京大学) 企画・制作:ファイザー製薬
- 特集:肥満症 medicina vol.42 2005 井上修二他 (共立女子大学)
- あなたの高血圧治療 監修:吉永 馨(東北大学) 企画・制作:ファーマインターナショナル
- あなたの糖尿病 監修:南條 輝志男(和歌山医科大学) 企画・制作:ファーマインターナショナル
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