The last start

終りの始まり

 空には円を描く月と、瞬く星々。

 地上には街の灯り。

 その中間には、一つの存在が在った。

 狭間に生きると決めた存在が在った。

「さあ、今夜もはじめましょう。始まりの石を持つ人たち」

 その存在は、そこに在って、地上の存在を感じ取る。

 生まれたときから、絶えず感じることが出来る双子星の片割れ。

 夜の闇に人知れず瞬く星を手にするために

「私は貴方を捕らえるの」

 狭間に生きるままに、地上に降り立つ星が一つ、そこには在った。

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