 |
【Part1】
4名のパネラーのインターネットとのかかわりと、そのホームページ紹介 |
- ◆前佛 雅人氏◆
富山に生まれ、富山に育ち、富山で学び、現在富山の会社に勤めています。インターネットという言葉が使われ始めて5年、しかしその前には長くパソコン通信というネットワークがありましたが、それほど日の目を見ていませんでした。私としては、IT、インターネットともてはやされても、「何を今更!」という気持ちです。さて、私は「kito2Web-ね!とやま」という富山県のyahoo!といえるような検索エンジンを作っています。1996年秋から私はインターネットを始めましたが、そのころは富山県にポータルサイトがまだなくて、富山の情報が検索できないものか・・・、と思い「kito2Web-ね!とやま」を作り始めたのです。
同時に、「Pockets
Studio」というサイトを立ち上げ、「ICQ道場」というページも作り始めました。ICQは、名簿リストに特定の人の名前を登録することで、その人が現在インターネットに接続しているかを調べてくれるツールです。インターネットで簡単な会話ができないかと考え、英語のソフトを日本語にしました。現在一日に2万アクセスあります。そもそも「IT、インターネットがあるから商売してやろう、一儲けしてやろう」というのは順番が間違っていると思います。本来は、コミュニケーションを楽しみたいというのが目的にあったはずです。企業のホームページも単なるパンフレットに終わるのではなく、工夫次第で意思の疎通が楽しめると思っています。ICQは誰かが誰かに伝えるという形で、マイナーながら広がりを見せています。今インターネットをしている20歳以下の80%はICQを使っていると思います。高校生、大学生が持っている携帯電話の役割をこのICQが担っていくと考えています。
eビジネスに関連しては、現在、携帯電話のiモードを使ってICQを実現できないか考案中です。パソコンを使わず携帯電話で今自分が「会議中」であるなどの表示が出せます。画面でチェックでき、eメールより手軽にメッセージを送ることができるシステムです。
- ◆横田 幸之介氏◆
「富校の杜」というホームページを高校時代に制作し、現在も管理しています。
中学2年で全財産をはたいて中古のパソコンを購入し、次に高校に入りWindows95搭載のパソコンを購入しました。買った当時はゲームや作曲をしたいと思う程度で、モデムを接続してネットにつながったのは、漸く高校1年の秋のことでした。
高校2年の夏、全国の高校のホームページをめぐっている中で、とびきり面白いホームページを発見しました。
それは岩手県立盛岡第一高校と、茨城県立水戸第一高校のものでした。
このサイトは学校が運営しているのではなく、生徒が若々しい言葉でつづっています。
これ以外はほとんどが学校の公式ページで、一般に印刷物で配っているような硬いものでした。富山高校のホーページを探してみたところ、県教育委員会によるものが実はあったのですが、「これなら勝ったも同然」と「富校の杜」の制作を97年8月30日から開始しました。
難しいと思っていたhtmlの言語は本で勉強したらいとも簡単なものでした。
11月1日にホームページ公開に漕ぎ着けました。これまでのカウンターは57,000超です。
一番力を入れたコンテンツは、「富校生の一年」と「富校大百科事典」です。
各行事についてそれぞれ解説を加えていて、富校生でなくても面白くて結構笑えます。
校歌もリアルオーディオとMIDIの両方で聴けます。11月に完成して、先生にはしばらく内緒にしていました。12月になってポスターを掲示しようとしたところ、「ちょっと待て」ということでポスターはもちろん、ホームページの色んな箇所に検索を加えられました。
私が卒業したあと、ホームページは現在4代目の後輩が担当しています。代替わりをしても基本的にhtmlを打ったり、更新は私がしていて、後輩には頻繁に更新する「富校日記」というページの記事を中心に情報提供してもらっています。
- ◆中田 英之氏◆
「TTnet」というサイトを、高岡のコミュニティFM「ラジオたかおか」のディレクターと二人で昨年の4月1日に立ち上げました。目指すのは「コミュニティFMとインターネットを使ったまちづくり」でして、高岡を元気にしていこうと頑張っています。
主なコンテンツが「ラジオたかおか」の非公式ホームページと、パーソナリティのホームページ、それと私の趣味のホームページです。
コミュニティFMは阪神大震災以降非常に注目されておりまして、「電波のタウン誌」として、着実に毎年聴衆率が増えているということです。「TTnet」はWebでの公開のほかメールマガジン、携帯インターネットでやっています。
最終目的は高岡のポータルサイトになることで、ここに来れば高岡の情報が何でもわかるというものです。
都市の大きさから考えると、高岡はイベントの多いところで、イベントガイドなども織り交ぜています。メールマガジンでは私の思っている内容をストレートにぶつけ、現在346名の方に配信しています。リンクは基本的には張っていませんが、高岡のまちづくり系の実行委員会として、高岡出身の藤子・F・不二雄先生の残された夢のある世界を表現していく「夢たかおか実行委員会」と、私が代表発起人の「DREAMOVE実行委員会」、コンサートを開催している「ホームタウン実行委員会」など、自分が関連し、高岡を元気にする団体を紹介しています。
- ◆三好 力氏◆
「NPOClick」というサイトを運営しています。NPOとは直訳すると、非営利組織ということになりますが、私としては株式会社が金銭的利益を目的とする組織であるのに対して、NPOは社会的利益を目的とした団体と、定義づけています。富山の社会にかかわっているNPOの情報発信をサポートすることで、各NPOの存在感を強めて富山社会に利益を返していこうというものです。「アースデイとやま」「富山国際センター」などの組織のイベントを掲載しています。
このサイトの特徴は分散入力で、会員の一人と認識すれば直接ホームページに書き込みができることです。地球上のどこかでネットにつながっていればこのサイトを成長させることができます。例えば、IDとパスワードを入力すれば、書き込みができる画面が現れます。これまでは各NPOが自分で技術的な勉強をして、更新していたところを、こちらが肩代わりするわけです。将来的にはNPOに興味のある人に直接イベント情報を送れるようにしたいと考えています。
さて私の前の3人のパネラーは、私に比べると5歳以上若い方たちです。学生時代にインターネットが爆発的に普及し、勉強したい時期に思いっきりネットに入っていけたという点を羨ましく思います。個人的にはデータベース関係の勉強を今から始めながら、富山社会、北陸社会に利益を還元できる姿勢を貫く一方で、経済的にも独立した個人として生きていく方向性を探っています。
|