例会・研究会ダイジェスト 【講演】
「先用後利、ネットビジネスは越中のお家芸ですよ」
有限会社チャンスメーカー 代表取締役 大島 信彦氏
(未来倶楽部.com プロデュース)http://www.miraiclub.com/

■(有)チャンスメーカーの立ち上げ

私には、何かを作り出すメーカーになりたいという思いがありました。人にチャンスを与えていく人生を送りたい、そこから「チャンスメーカー」という会社を今年1月21日に立ち上げました。年度内に3つの事業を展開する予定ですが、その第一番目が、「未来倶楽部. com」です。この完成品がどのような過程でできあがったかをお話する中で、皆さんに何かを感じて帰っていってもらいたいと思っています。

■「DJ&総合部長小川もこの未来倶楽部.com」

ホームページは今年4月からスタートしました。本日朝のオールページビューで約60万アクセスとなっています。「未来倶楽部.com」は、ホームページによくある情報検索だけではなく、皆さんの日常会話をたくさん集める「伝言版」機能に特長があります。

また放送内容をホームページがあと追いするやり方ではなく、ホームページの情報をメディアであるFMラジオにのせる企画です。キーワードは「コミュニケーション」と「リサーチ」です。

私は、いつか自分で独立して商売をしたいという夢がありました。最初はオートバックスというカー用品の会社にいまして、商品の仕入れ、流通、対面販売をしていました。その後社長につきまして2年間経営を学ばせていただきました。同社を辞めたあと、地元の広告代理店に7年勤めました。メディアが持ってきた企画を売るのではなく、私はとにかく自分で企画を立てて、それを売ってきました。失敗を繰り返しながらいろんな経験をさせていただきました。そして昨年の12月末をもちまして退職し、会社を起こしました。

中沖県知事が理事長をしていらっしゃる「未来財団」がありますが、その中に若手の人材を育成する異業種交流「未来倶楽部」というカリキュラムがありました。私はそこでいろんな方たちと、交流させていただきました。4年前マイクロソフトの成毛さんを30人で囲んでお話を伺ったことがあります。彼は明確に将来像を伝えてくれました。携帯電話、パソコンの容量、通信、そして生き残れるホームページについて話をしていただきました。

携帯電話についてはiモードを超え、すでに動画の展開についても話されていました。私は彼の言葉に大きな刺激を受けて、事業を起こすならこれだと確信をもったわけです。本来ならば昨年6月に始めたかったのですが、2000年問題が怖かったこともあって、今年の1月21日にスタートしました。

■人の話が見えるホームページを作ろう。

経営者の方達がホームページに関して悩んでいる共通項を集約すると、ホームページは「やらざるを得ない。がどうしていいかわからない。乗り遅れたら大変だ」という危機感があるようです。それなら、皆さんの悩んでいる共通項を「未来倶楽部.com」に集約してみようと思ったわけです。経営者にとって一番の関心は「今の消費がどう動いているか」であり、これをどうかして把握したいのです。そこで人の意見が集約できて、いつでも人の話が見えるホームページを作ってみようというわけで、BBS(伝言板)に興味を持ったのです。伝言板の日常会話がリサーチとしても進められると考えました。

若い世代からお年寄りまで、倶楽部と名のつくものを集めて、未来について語り合ってもらいたいと思いました。しかも、ラジオとホームページを組み合わせたメディアミックスで、低コストで、大きな効果を狙いました。初めは匿名性ゆえに心配の声もありましたが、ホームページ上で、またラジオの中で「みんなで未来を語ろう」というスタンスを浸透させました。倶楽部という形で、みんなでいいことを語り合っていこうというスタイルで進めています。各倶楽部には部長がいて、お話を管理していまして、危険度を払拭しています。9月のランキングトップは、600件まで書き込みがされています。

さてこの企画には300年、400年と続いている売薬の「先用後利」という、世界に通用するシステムが、ぴったり当てはまると私は思っています。掛け場帳がパソコンで、売薬さんがパーソナリティの小川さんや、倶楽部の部長であったりするわけです。どんどん人と交流をすることで、もとに戻ってくる、まさに売薬さんのシステムです。インターネットの環境はあっても、どうコミュニケーションをとっていいかわからない、という実情を知って、「未来倶楽部.com」を一種の社会実験にしよう、という考え方に行き着いたのです。

みんなでインターネットにまず触ろう、それで変化させながら、「今だ」というときに一気にビジネスとしても展開しよう。こう、支援してくれる企業に提案しました。しかしラジオとホームページと両方で進めて行くには、やはり費用がかかってしまいます。そこでもともとラジオ番組で応援していてくれた6社の経営者さんに相談したろころ、「仲間を増やそう」という意見をいただきました。経営者同士で「一緒にやろう」と機運が盛り上がり、声を互いに掛けていただいて、営業的にはたった1ヵ月でスポンサー12社が集まり、4月のホームページ立ち上げに間に合いました。

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