東京魔人学園外法帖 鬼龍譚  第参話「潜入」


「お前ら、なにやってんの?」

声のした場所は夜は人の滅多に通らない細道。
こみ上げる笑みを抑えつつ、走った先にあった光景は少し面白い光景。
鬼面を被った自分の仲間がいて、血の海に転がる躯があって、泣いてる男がいて。
そして、目当ての龍閃組がいて。

・・・なんだか、これはちょうど良い接触の機会?
これに乗じて龍閃組に入り込めそうだし・・・。
追い払う手伝いすれば、少しは信用してくれる気がするしなぁ・・?

龍斗がそんなことを考えているとはつゆ知らず。
下忍達は、龍斗が龍閃組への潜入をするという報告をすでに受けているためか
先ほどの動揺を隠し、龍斗の方へ視線を向け、ただそこに立つだけ。
泣いて懇願していた男は龍斗の存在に気づくどころか気を失っている。
そして龍閃組の面々は、一般庶民が来たと思って驚いていた。

「お、おい!お前!はやく逃げろ!」
「へ?」
「へ?じゃなくて、見てわかんねぇのか!?」
「・・・・いや、わかるとは思うけど。
 血塗れの刀を持った鬼の面を被った人達が、この転がってる死体を作った人達で、
そこで気を失っている男はこれから殺されるかもしれない人で、
 あんたらはそれを防ぎに来た、または鬼の面の人達を倒しに来た人達って所かな?」

スラスラと状況説明する龍斗に、剣士や巨漢の僧は思わず呆れたため息を出す。
そこまで状況がわかってるのに何故逃げようとしないのか?
一般庶民ではないのか?それとも肝が据わってるのか?
そんな考えが頭をよぎったりもしているようだが、そんな事龍斗には関係ない。

「ふむ、ではあんたたちの手伝いをするとしよう。」
「は?」

龍斗の、いきなりのその言葉に、言葉の内容を理解するよりも前に思わず出る変な声。
だが、その声が出るよりも前に、言葉を発した瞬間に龍斗の姿は立っていた場所から
消えていた。
次の瞬間、現れたのは鬼面を被る男達のすぐ目の前。

「・・・接触は成功。折り入って連絡すると伝えてくれ。」

小さく、龍閃組の面々には絶対に聞こえない位の声で龍斗は目の前の者に言う。
直後、鬼面の男の腹に龍斗の拳が入った。

「ぐッ!!」

ここから去るときに何の支障もないように手加減されたはいたが、
それでもかなりの鈍痛が男を襲う。

「あーらよっと!」

よろめく男を避け、後ろに立っている鬼面の男達に攻撃を繰り出す。
少しだけだが気を螺旋状に放出し、鬼面の男達をさらに後方へと吹き飛ばす。
本来なら、攻撃を受けた体を螺旋の気に巻き込んで粉砕する事も可能のだが
怪しまれないよう潜入するためとはいえ、仲間を殺すような趣味はない。
だから手加減したソレを、龍斗は鬼面の男達へと連続して打ち出した。

「くっ・・・ここは引くぞ!」

腹を押さえてよろめいていた男が声を上げる。
それに後ろの仲間たちが頷くと、懐から出した玉を地面へと投げつけた。
投げた玉が地面へと接触すると同時に、玉から煙が巻き起こり鬼面の男達の
姿を視界から消す。
煙がはれたとき、鬼面の男達がいた場所には、すでに何の人影もなかった。

「よし、追い払い成功♪」

パンパンと体に付いた埃を払い、龍斗は満足そうに笑みを漏らす。

あいつらを怪我させずに帰せたし、伝言も出来たし、
接触も出来たし・・・これは行き先良好かな?

接触の成功を考えながら、接触相手のいるだろう後ろを振り返ると
少し不機嫌な顔の剣士が真っ先に目に入った。

「・・・・?どうかしたのか?」

なにが不機嫌なのかわからない。
龍閃組の目的は鬼道衆の行動を阻止することではないのか・・・と
思っていた龍斗は、不機嫌顔の剣士に小首を傾げて問いかけてみた。

「あのなぁ、俺達はあいつらを追い払うんじゃんなくて、捕まえたかったんだよ!
 なのにいきなり来たと思ったら勝手に取り逃がしやがって・・・・。」

なるほど、そう言う事ね?

思わず手を叩いて納得してしまう。
龍斗のそんな行動を見てか、それとも未だ不機嫌そうにブツブツ言っている剣士を
見てか、隣に立つ巨漢の僧が苦笑いをしていた。

「まぁ良いではないか蓬莱寺。ひとまずあいつらを追い払うことは出来たんだ。
 それに、これ以上死者を出すことも防げたしな・・・。」

チラ、と横目に見たその視界には、恐怖が去った事も知らずに気を失っている男。

「美里殿、桜井殿。その者を頼む。」
「はい。」
「うん。」

巨漢の僧が後ろに立っていた少女二人にそう告げると、少女達は未だ気を失っている
男へと近寄り、起こそうか気絶させたままにしておくか迷ったように会話をしている。
それを確認すると、巨漢の僧はすでにこと切れている男へと近寄り、
南無、と供養の言葉を告げた。

「・・・で?お前はなにもんだ?」

その光景を横目にし、そこから視線を逸らすと剣士は龍斗へと視線を向ける。
次いで出た言葉は、龍斗の正体を探るモノ。
確かに、いきなり出てきた者を勘ぐるのは当たり前にも近いだろう。

「俺?俺は緋勇龍斗。生まれは出雲で生まれた日は九月一日。
 呼び名は特になし。年は十七だ。それで・・・・」
「い、いや別にそこまで言わねぇでも良いって。
 俺は蓬莱寺京梧だ。んで、あのでかい坊主が雄経。長い髪のヤツが美里藍で、
 弓を持ってるのが桜井小鈴。」
「ふーん、蓬莱寺に雄経に美里に桜井ね。よし、覚えたよ。」

ちゃんと覚えたよ?
これから『ナカマ』になるんだから、ね?

「しっかしよぉ、お前のさっきの技、一体なんだ?
 気を込めた攻撃ってのはわかるんだけどよ、どういう流派か・・・。」
「流派ねぇ・・・。俺もよくわかんないけど徒手空拳と言うらしい。」
「ふーん。」

特に当たり障りもない、だが相手を探る内容の会話を交わしていく。
他にも世間話やらなんやらと・・・、話しているうちに他の面々が寄って来る。

「おう、経はあげたのか?」
「あぁ。そろそろ俺達も引き上げよう。人が来ると何かと大変だしな。」
「さっきの人は藍が治癒をかけて壁に立てかけておいたよ。」
「外傷はなかったけど心の方はどうかわからないの・・・。大丈夫かしら。」

・・あらら、本当に心配してるよこの人は。
面識もない、しかも実際は裏で馬鹿な事してるヤツなのに。

藍の表情を見て、何の面識もない男の事を本気で心配してるのだと読みとる。
それが龍斗にはわからなかった。
こいつは裏でかなりの悪行を働いているのに。
知らないとは言え、面識も何もないヤツをここまで心配できるのかと。

「・・・俺には出来ないねぇ。」
「あ?なんか言ったか?」
「いや、なにも?」

小さく漏らしたぼやきは何かを呟いた程度にしか聞こえず、聞き取られはしなかった。
まぁ、聞き取れたとしても対して意味をなさない言葉ではあったが。
龍斗は言い返すと、ニッコリと笑みを浮かべて更に聞き返す。

「んで、さっきの鬼さん達は一体何者?」

いきなりの質問。
だが予想できなかったわけではない。
むしろ、予測できただろうソレに、龍閃組の面々は少し困ったような表情を浮かべた。

「・・おい、話しちまっても良いのか?」
「うむ・・、気の使い手とはいえ軽々と話すわけにもいかんしな。」
「そうだけど、もしかしたらボク達の仲間になってくれるかもよ?」
「でも彼はなんて言うかわからないわ。」

コソコソと小さな声で話し合う面々を見、暇だなぁと龍斗は思った。

別にそんな内緒話しなくても・・・俺傷ついちゃうよ?

などとも思いつつ。

「・・あのさぁ、そんな小声で話してないでなんか言ってくれねぇ?」
「え?あ、あぁすまない。
 その・・・、鬼のことなのだが・・・・・。」
「お前だって聞いたことあんだろ?江戸に現れる鬼、ッてヤツをさ。
 今の奴らがその鬼の正体で、俺達はそいつ等から江戸を守る仕事をしてんだよ。」

言葉を濁す雄経に次いで、京梧がじれったいとばかりに言葉を発する。
先程まで「言っても良いのか?」などと言っていたのにいきなりの発言。
雄経は少し驚いた顔をし、京梧を見る。

「ほ、蓬莱寺!」
「んで、お前はどうすんだ?鬼と対峙して、これから狙われるかもしんねぇぜ?」

俺達の仲間だ、って見られてよ?

雄経の言葉も何も聞かずに、逆に龍斗へと質問を返す。

「狙われる・・・ねぇ?まぁ狙われても追い返せるけど。」
「へー、結構な自信だな。」
「腕に自信はあるもんでね?」

ニッと笑みを浮かべる京梧に、龍斗もまた笑みを浮かべる。
暫くそのまま笑みを浮かべ合って、ほんの少しの後。
京梧が更にその笑みを深くし、クツクツと笑いを漏らした。

「気に入ったぜお前。なかなか良い度胸してんじゃん。
「あらま、気に入ってくれたの?」
「おうよ。おめぇみたいなヤツって良いヤツが多いしな。」

ヘヘッ、と屈託なく笑う京梧に、龍斗は少し驚いた。
この前任務で出会った時にはわからなかった相手の事。
きっとこいつ等も幕府の狗なのだと、頭の何処かで思っていた。
そして、そいつ等事を内部から暴いていってやろうと思っていた。
・・・なのに、こいつはこんな笑みを浮かべるのか、と。
本当に楽しそうな、本当に自分のことを気に入ってくれた感じの伝わる笑み。

・・・・なかなか良いヤツそうじゃん。

「?なに笑ってんだよ。」
「んー、お前も良いヤツそうだな、って思ってな。」

自然と頬が緩む。
楽しそうな笑みに、少しだけ優しさを含んだ笑みに。

「・・・あのさ、ボク達無視して二人で話さないでくれる?」

と、会話を割って入ってくる声。
同時に、一様にその方へと向けば少し不機嫌な少女、小蒔の姿。
その隣では藍が苦笑し、雄経もヤレヤレと言った感じで二人を見ていた。

「あーワリィワリィ。でもこいつ良いヤツだぜ?」
「だぜ、って言われてもねぇ・・・。えっと、緋勇君だっけ?
 こいつがボクのこと言ったかどうかはわからないけど自己紹介するね。
 ボクの名前は桜井小鈴。見ての通り弓が得意なんだ!よろしくね。」
「あ・・・、私は美里藍と言います。緋勇さん・・・で良いのかしら。
 よろしくお願いします。」
「拙僧は醍醐雄経と申す。よろしく頼む。」
「桜井に美里に雄経・・・で良いのかな?こちらこそヨロシク。」

軽く自己紹介をすまし、龍斗は笑みを浮かべた。

・・・こいつ等のこと、なんかすっげぇ気に入りそうだなぁ。

その笑みはこれからの事に対しての笑み。
そして、目の前にいる者達に対して自分が抱くであろう感情の予兆。
楽しいこと、自分が気に入ることなどに対してはかなりの直感が働く龍斗。
この予兆も、馬鹿には出来ない。

「あのさ、緋勇君は江戸の人?」
「うんにゃ、ここには住んでない。」

住んでるのは鬼哭村だし。

「江戸に来た『きっかけ』は・・、雷父さん・・師匠の言葉かな?」

過去のことだけどね、と心の中で付け足して言う。
実際、鬼哭村へと行く前。自分は確かに江戸へと向かっていた。
それは師の言葉であり、今言ったことは嘘ではない。
でもまぁ、今ここにいる理由は違うのだが。

「父が師匠なのか?」
「正しく言えば違うね。師匠は俺の育ての親で、実の父親は死んでるらしいし。
 だから俺は師匠のことを父さんとも、師匠とも呼んでる。」

龍斗の言葉に、他の面々の表情が心なしか暗くなってしまう。
それもそうだろう。知らなかったとはいえ聞いたことは良いことではなかったのだから。

「・・・すまん、イヤなことを聞いてしまったな。」
「別に気にしないでくれ。俺だって本当の父さん母さんの顔すら覚えてないし。
 死んだ、って言うのも師匠に聞いたことだからさ。」

現実感がわかない、とでも言えばいいのだろうか。
赤ん坊の頃からずっと師匠に育てられて、そして実の父親でないと言うことも
聞いて育った。
でも、本当の父母がどうしたのか、と言うことを聞いたのは十を越えた日。
師匠が話さなかったから自分も聞かなかったし、何時か話してくれるだろうと
思っていたから。だから聞かなかった。
そして、十を越えた日にそれを聞いて、思ったことは特にない。
あぁ、そうだったんだ。と言った感じだった。
自分には父代わりの師匠や山に住む動物達、たまに訪ねてくる師匠の知り合いとかが
まわりにいたから寂しい、とかも思わなかったし・・・。
でも顔を見たかった、声を聞きたかった・・・とそんなことを思うこともある。

「ま、そんな暗い顔すんなって。お前等みたいな奴らには明るい顔の方が良いぜ?」

戯けたように言うと、先程までとは言わないが表情が少し明るくなる。
それを確認して、龍斗は思考と表情を切り替えた。
思考は、これから本題にはいるためのモノへ。
表情は、絶対にぼろを出さないように今までとは少し違う笑みへと変えて。
勿論、表情を切り替えたことなど気づかせはしない。

「・・・なぁ、お前等に一つ頼みたいことがあるんだけど良いか?」
「え?あ、あぁ。出来ることなら別に良いぜ。」

了承の意を得、龍斗は笑みを深くする。

「俺をさ、お前等の仲間に入れてくんねぇ?」
「・・・・え?」
「え?じゃなくて。お前等の仲間に入れてくれ、って言ったんだけど。」
「あー・・、いや・・・なぁ?」

一体何に同意を求めているのか、と言われれば仲間に同意を求めているのだろう。
龍斗のいきなりの申し出に雄経が京梧の顔を見る。

「なぁ、ってお前なぁ・・。・・で、緋勇。それがどう言うことかわかってんのか?
 さっきみたいな事が日常なんだぜ?そんでも良いのかよ。」
「勿論。」

その答えに、京梧はいったん息をついて雄経の顔を見返す。
・・・そして、ニッと笑みを浮かべた。

「俺は良いぜ?さっきも言ったけどこいつ良いヤツそうだし、強いみてぇだしな。
 お前は?」
「・・・緋勇殿が望むならば、俺が拒む理由はない。」
「ボクも!緋勇君が入ってくれたら百人力だね!」
「・・・緋勇さん、良いの?」

本当に良いのかと、日常ではない世界に足を踏み入れることに藍は再び訪ねる。

「良いぜ?俺がそれを望むんだからよ。
 それと、もしお前等から見て俺が仲間に相応しくないと思ったらいつでも切り捨てろ。
 お前等に不利益だと、いらない物だと思ったらいつでもかまわないぜ?」

そうなった時が・・・・俺の任務終了の時だしな?

「・・・へっ、よく言うねぇ?そうなる心当たりでもあんのかよ。」
「さぁ?もし、の話だからな。
 まぁ・・・、それくらいの心構えがあるって言うことで納得してくれ。」

不敵に笑う龍斗を見て、面々は笑みを漏らした。
その胸中に浮かぶモノはなんだろうか?
新しい仲間に対しての喜び?いきなりの申し出に対する不信感?
それとも・・・・

「そうと決まれば竜泉寺に戻ろう。時須佐先生に今回のことも含めて
 緋勇殿のことを話さなければならんしな。」
「そうね。きっと先生も喜んで緋勇さんのこと迎えてくれるわ。」

時須佐?誰だそいつ?

出てきた聞き覚えのない名前に、小首を傾げる。

「なぁなぁ。その時須佐、って誰だ?」
「えっとね、ボク達のまとめ役・・・みたいな人かな?」
「そんで俺等に「命令」を下すヤツだな。結構口うるさいぜ?」

ふーん、つまりは鬼道衆で言う天戒と同じ立場か。
・・・まぁ、実際立ってる立場は全然違うけどな?

「んじゃ、さっさと行こうぜ。」
「そうだな。長居は無用だ。」

・・・そうして、その場を去った。
未だ気絶している男を残して。





「ゆーりちゃーん。帰ったぜー。」
「蓬莱寺!その呼び方をやめんか!」
「良いじゃねぇか別に。」
「言い訳あるか。良いか?先生はなぁ・・・・」
「へーへー。わかったわかった。」
「まだ何も言っとらんだろうが。」

連れてこられたのは寺。
どこからどう見ても寺、であった。
名を、龍泉寺と言うらしい。
その境内にはいるなりの二人の会話。
龍斗はおもしれぇ奴ら、などと思いつつそのやりとりを見ていた。

「まったく。帰ってくるなりなにやってんだい二人とも。」

その中、鼓膜にヒビ行く聞いたことのない声。
二人から視線を外し、奥の方を見れば白い影が見えた。
いや、影ではない。白い着物を着た女性。

・・・こいつが「時須佐」さんねぇ?

龍斗の良く知る桔梗とはまた違った女性。
桔梗を妖艶と良い表すならばこちらは誠実だろうか?

「先生。只今戻りました。」
「ご苦労だったね。・・っと、新顔がいるね?あんた名前は?」

女性───、時須佐は龍斗へと視線を向けた。
向けられた視線に、一瞬・・・ほんの一瞬。誰にもわからないくらいに身をすくませ、
龍斗は笑みを浮かべる。

「緋勇龍斗。年は十七の出雲生まれ。」
「へぇ、若いじゃないか。それでこんな古寺になんの用だい?」
「こいつ等の仲間になろうと思ってね。」

ニッと唇をつり上げて言うその姿に、時須佐はクスリと笑みを浮かべ返す。

「仲間ね?それは私たちのすべき事を知っての事?」
「そうでなきゃ何だと言う。」
「半端な気持ちじゃ出来ないよ。」
「さっきこいつ等にも言ったけど、あんた達から見て俺が仲間に相応しくないと思ったら
 いつでも切り捨ててかまわないぜ。」
「・・・なるほどね。なかなか良い心構えじゃないか。」

次の瞬間、時須佐の表情が変わった。
小さく笑みを浮かべるその姿から、組を纏める者の顔へと。

「その心構え、気に入った。
 緋勇龍斗・・・と言ったね?歓迎するよ。よく来たね、龍閃組へ。」

時須佐の言葉に、龍斗は楽しそうに笑みを浮かべた。
そして心の中で思うのであった。

・・・これより、特命を遂行する。






この日、この夜。
龍の中に鬼が潜り込んだ。
そして《陽》と《陰》を絡め取り、全ての歯車がまわり出す・・・・・。





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